2015年2月26日木曜日

笑いと涙のミュージカル

2月24日にミュージカル「ラ・カージュ・オ・フォール」を観に、

日生劇場へ行ってきました。

去年からずっと楽しみにしていたこの日!


南仏サントロぺのゲイクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」を舞台に、

事実上の夫婦であるジョルジュと“ザザ”ことアルバンを中心に

繰り広げられるストーリーです。

なるほど舞台を目の前にして座っている私たち観客は、

「ラ・カージュ・オ・フォール」のショーを観にきている

お客さんさながらというわけです。

誘っていただいて一緒に観劇したお友達が、

舞台と会場の一体感がハンパないと言っていたのは

こういうことだったんだなぁと実感。

そして、物語は進んでいきます。


たくさん笑えて盛り上がれるミュージカルのはずなのに、こんなに涙が出るなんて!

私にとっては、いろいろな種類の涙がでるミュージカルだったのでした。

夜更けのカフェで、

ジョルジュがアルバンに思い出を語りかけるように歌う♪『砂に刻む歌』

これは、じんわりと瞼に滲んで鼻にツンツンくるような切ない涙。

結婚話を進める為に自分を排除しようとする

ジョルジュと息子ジャン•ミッシェルに対して

アルバンが失望と憤りをぶつける♪『ありのままの私』

これは、内から感情が湧き出して

目の奥からじわっと押し出されてくるような熱い涙。

そして、アルバンがこれまで母親としてしてきたことを

息子に諭すようにジョルジュが歌いかける♪『見てごらん』

これは、一瞬であふれ出て頬を一筋ツーっと流れてポタリと落ちる涙。

フィナーレでは、華やかなレビューの衣装でダンドン議員一家も登場し

楽しさとおかしさと感動が入り混じった泣き笑い状態の涙。


ずっと長く続いているミュージカルだけに楽曲がどれも素晴らしく、

まるでキャストの一員であるかのような「マエストロ」の指揮から繰り出される

オーケストラピットの生演奏が舞台を盛り立てていました。

そのせいか、俳優さんのことばは

セリフより歌に乗せた方がずっと自然に入ってくるのです。

自分はお芝居が好きというより音楽が好きなんだな…と改めて実感しました。


ジョルジュ役の鹿賀丈史さんはこれまで俳優さんのイメージしかなく、

歌っているのを観るのも聴くのも今日が初めてでした。

あんなに歌が上手い方だったなんて!

アルバン(ザザ)役の市村正親さんは、

20年ほど前にミスサイゴンで観て以来になりますが、

ずっと第一線で活躍しているベテランですし、

個々のキャストの素晴らしさを書き連ねるとキリがないくらい

実力者ぞろいの豪華な顔ぶれでした。

ふだんミュージカルや舞台はほとんど観ないので、

連れて行ってくれたお友達にただただ感謝です。


今でもフワッとした余韻につつまれて、

あの夢のような時間からなかなか現実に戻って来られません…










0 件のコメント:

コメントを投稿

ご訪問いただきありがとうございます。どなたさまもお気軽にどうぞ!